もう面影なんて探さない

ほんとのお題なんて言えるわけないだろ。

『今、気になっている異性。』

絶対そんなお題だったなんて言えないし。

でも…なんで俺、夏恋が浮かんだんだろ。

会話だってそんなにしたことないし、夏恋のこと全然知らないのに。

初めて夏恋を見た時から夏恋のことばっかり考えてて…

夏恋のこともっと知りたいって思うんだ。

これって恋なのか?

くそっ わかんねぇよ。

「蒼空ー!! 一位おめでとー!!」

駆け寄ってくるりつ。

「おぅ。」

「そーいえばさぁ、お題ってなんだったの? 夏恋ちゃん連れてったみたいだけど。」

やべ!! そりゃ聞かれるよな。

「あー…最近話した異性っていうお題だよ。」

「ふーん?」

疑うように言ってくるりつ。

「なんだよ?」

「んー? 蒼空さぁ、俺に隠し事なんかできると思ってんの? 俺たち何年の付き合いだと思ってんだよ(笑) あれだろ?『気になってる異性』とか書いてあったんだろ?」

りつ…なんでそこまで分かるんだよ。

「はぁ…まぁ…な。」

しぶしぶ答える俺に満足したような笑みを浮かべるりつ。