もう面影なんて探さない

「夏恋おそーい!!」

「ごめんごめーん!!」

グラウンドに行くとすでに遙香は準備を終えてる様子だった。

「よし!! 練習はじめよっか」

「がんばろー!!」

練習を始めて10分後…

「「つかれたー!!」」

体力落ちすぎて…ショック…。

「いやぁ、10分で疲れるとか私たちもおばさんになっちゃったねぇ」

「もう、とてもショック。あの若かった日々には戻れないんだね…。」

そんなバカな会話をしていると、ギターの音がきこえてきた。

うわー…上手…、すごい。

「蒼空くんのギターの音だよ!! ぜったい!!」

蒼空… すごいなぁ、尊敬する。

「蒼空すごいね。」

「ん? 今、夏恋なんて言った? 蒼空? え!!蒼空!? 何で呼び捨てなの!?」

あ…やっちゃった…。

聞かれるとめんどくさいから遙香の前では蒼空って呼ばないようにしてたのに。

「あー…いろいろあってね。」

「いろいろってなに!?」

あまりしつこく聞いてくるもんだから、私は今までにあったことを全部話した。

「夏恋いいなぁー…あの蒼空くんとお近づきになるなんて!! 羨ましいよほんと。」

そんなにかなぁ? よく分かんないや。

「今度、私も蒼空くんに紹介してよ!!」

「無理!!」

「え…夏恋?」

「あ… えーっと…そんなに私も仲良くないし、無理かなーって思ってさ」

「そっかぁ、残念」

やってしまった…。

叫んでしまった…。遙香ごめんね。

でも、私は必要以上に蒼空と関わりたくない。

それが私の本音。

だから…ごめんね。