夏恋side

「テストを返却するー」

『えーーー!! いらなーい!!』

クラス全員が先生に向かって言う。

ほんと、こーゆー時ってクラスまとまるんだよなー。

「今回のテストのクラストップは遠山 夏恋だ。」

『おぉーーー。』

拍手が沸き起こる。

昔から勉強はできる私。

「ありがとうございます。」

一応、お礼を言っておこう。

「よくがんばったな、これからもがんばれよ。」

「はい。」

「わー!! すごいね、夏恋!! トップとか尊敬するー!!」

「遙香ありがとう。」

「あ、そーだ1つ言い忘れてたことがあった。遠山、クラス委員長よろしくな。 毎年テストでトップだった奴がやる決まりなんだ。」

え!! なにそれ! 聞いてないし…。
それ一位とった人が損してるじゃーん!!

「夏恋…どんまい」

遙香にそう言われながら私はどんどん気分が落ち込んでいった…。