「なあ」

「あ、はいっ」



図書室には人一人来ず、嘉耶は本の整理をしていた。



「お前、氷室が好きなわけ?」

「えっ!?な、何でそんな事…」

「ふーん、本当なんだ」



そう言いながらじりじり近づく不破に、嘉耶は思わず後ずさる。

どんっと嘉耶の背が本棚につくと同時に、不破が嘉耶の顔の横に腕をついた。