好きだった…好きだよ
「…黒瀬君、黒瀬君……」
バンッ
屋上の扉が勢いよく開いた
「ハァ…山名っ!見つけた」
そう言って彼は私のもとまで駆けつけた
「黒瀬君…どうしてここに?」
なんできたの
「ごめん
俺今までヒドいこと言ってしまった
山名なら何言っても怒らないとか思って
調子にのりすぎた」
ほんとに反省してる…?
私の痛み分かってるの…?
“どさっ”
驚いて振り向くと
黒瀬君が膝をつき、土下座に近い形に
なっていた
「俺、山名が許してくれるまで謝るから
俺が傷つけたんだよな…本当にゴメン」
そう言って頭を下げた
さすがにここまで私もやらさせたくなんかない
「分かったから、顔上げて?」
「許してくれるまで続ける」
私のことほっとけばいいのに
「顔上げて一回話そう?」
そう言うとやっとあげてくれた