お城に戻るときに高宮が変なことを言い出した。
「陰陽師ってさ、意外にとっさ的に動くんだな!」
「はぁ……?」
「助けなきゃ!とかなんとか思ったんだろ?優しいもんな、おまえは。」
「な、なに言ってんの?!」
初めて言われた言葉に声をあらげてしまう。
そのことに気づき、失態にしばらく黙ってしまった。
き、嫌われたかも。傷つけたかも……。
すると高宮は、頭を包み込むように優しくポンポンとたたいた。
「………!!」
驚いて顔をあげると、思っていた顔とはるかに違った。
とても優しい笑顔で笑いながら、
「言われ慣れてないんだな、陰陽師。」
「ぁ……//////」
あまりの言葉につい、赤面してしまう。
「慣れれば、そんなになんだっ!速く帰って晩ご飯を食べるっ!!」
もう自分ではちゃんと文を言えてるかどうかも分からなかった。
高宮がその後どんな表情かも分からなかった。
ただひたすら、城を目指して歩いていた。