広樹が追いかけてきたが完全無視して図書室の扉を乱暴にピシャンと閉めてきた 中学の頃、陸上部だったから足の速さだけには自信があるあたしは全速力で走った 気づけば玄関を出て花壇の前で泣き崩れていた 人通りが全くない ひとりになれる あたしの涙とともに大雨が降っていた 高校入学前に受験勉強で駆け込みで入った塾で知り合った広樹と、ようやくピリオドをつけられた 高校1年の7月のことだった