なぜか分からないけど、なんだか涙が出てきて。 「あたしも、…好き、大好き」 好きで好きでたまらなくて。 会いたくて、ひとりでさみしくて、何度も泣いていた。 距離が遠くて、それに比例して心まで離れていく気がして。 名前も知らない写真のなかの女の子に嫉妬して、 友達のデートののろけを聞いてはイライラして。 「蒼太くん」 「ん?」 「あたし頑張るから」 「だいじょうぶ、ぜったい」