手を引かれて来たのは、大学から比較的近いとこにたっているマンション。


エレベーターを降りると、カップルと鉢合わせた。



「お、蒼太!あれ、彼女?」

「高崎くん言ってたじゃん、
可愛い彼女が地元にいるって」

「あぁ、マネージャーの告白受けたときだっけなー」



───高校のときはあんまりモテなかったのに…。



嫉妬で痛くなる。



「じゃあまた月曜の練習でな!」

「彼女さんもまた練習見においで。
高崎くんかっこいいよー」


女の人の言葉に、ちょっと頭を下げた。