そっと、手に温もりを感じる。 「………ばかーっ!」 1度溢れてしまうともう戻れなかった。 「会いに来てよ、 あたしだけ好きみたいでやだよ!」 わんわん泣きながら、言ってることがすごい嫌なやつだなと思う。 「とりあえず家来て、 ほら、泣かない」 だいぶ注目を浴びてるらしく、蒼太くんがあたしの耳もとでささやいた。 連れられるまま、大学内を出て歩く。