「なんでお前が俺の場所にいるんだよ」



眉を寄せながらそう言うとあたしが座ってたベンチにドカッと座った。



「俺の場所?」



「そう、昔からここは俺の場所なんだよ」



少し笑いながらあたしのことを見つめるこいつ。




「だから、他の場所当たってくれる?」




「何で俺のなんて言えるのよ!」




「俺が先にこの場所を見つけたから」





「ムカッ!なんなのよ!だったら名前ぐらい書いときなよね!」



「はぁ?名前?」



「そう!このベンチに夏木悠斗ってね!」



あたしは自信有り気に言い放った。



そんくらいしないとあたしは認めないもんね!



ふと夏木悠斗の顔を見ると口をポカンと開けていた。



「お前、バカか?」



「はぁ!?バカじゃないし!真面目に言ってるんだよ!」



あたしが怒りながら言うと夏木悠斗はぶはっと吹き出して大笑いし始めた。



_ドキン




一瞬、胸が高鳴ったのを感じた。



「え!?//」



自分にはあり得ないことが起こってて、自分で胸を押さえた。