伝わるように・・・桃にこの想いが。




しっかりとした眼差しであたしを見てくれる桃。




「その時にあたしも悠斗が好きなんだって胸張って言って、正々堂々と桃と勝負しなくちゃいけなかったんだよ」




そう、あたしはただ悠斗が退学になっちゃうからってゆう理由を盾にして向き合うのをやめたんだ。




でも、そんなんじゃダメだって気づいた。




「桃だって、どうしても好きだったんだよね?悠斗のこと。しょうがないもん、あたしだって諦められなかった。

だから、あたしが悪い。
桃と向き合わなかったこと、逃げたこと本当にごめんなさい・・」




深々と頭を下げる。




これは決着をつけるためのものじゃない、想いがが伝わりますようにって想いが詰まってる。





お願い・・伝わって・・・。





ギュッと目をつぶり、心の中で暗示のようにその想いを唱える。





「・・・・はぁ・・」




しばらくすると小さくため息が聞こえた。




えっ・・・。




ぱぁっと顔を上げると寂しそうな顔で桃が笑ってた。