「・・・・あの手・・?」



「そう、あの手」



ニコニコしながらあたしのことを楽しそうに・・・いや、バカにしてるのかな。




瞳はあたしを捉えてるけど全く他のものを見ている。




だめだ・・・。




どんなに桃を見つめても考えてることが全くわかんない。




「・・・初ちゃん。あたしのママってなんの人だかしってるよね?」



桃のお母さん・・・?



桃のお母さんは確か、この学校の理事長だったはず。



桃にだけは優しくて甘くて、その割には人の子供には厳しい人だった。




でも、そんなお母さんの話関係あるの?




あたしの考えてることは全て桃にはわかるようでゆっくりと口を動かし始めた。