そして無事に体育祭が終わった。 だけど、あれから 菜々美が戻ってくることはなかった。 「…あ。ねぇ。」 「えっ?…あぁ、隼輝くん。」 俺はいつも菜々美と一緒にいる子に 菜々美のことを聞いてみることにした。 「菜々美どこ行ったか知らない?」 「あ…菜々美…は…」 なぜか言葉をつまらせる。 「……?」 「えっと…用事があって帰っちゃって…」 「あ…そうなんだ…」 聞いてなかったな、用事があったなんて。 どうせ明日会えると思ってたこともあり、 俺は特に気にすることもなく 学校をあとにした。