「あっそー。私これ終わらなきゃ帰れないし、用ないなら早く帰りなよ。」




「お前可愛くねーな。
せっかくこれあげようと思ったのに…。

けど、帰れって言うならいらねぇよな?」





神崎の手を見るとイチゴミルクの飴玉。
う、私の大好物のやつ!






「飴…食べたいっ!」




「お前帰れって言っただろ。」







辛いものしか持ってない神崎が甘いもの持ってるなんて思わないじゃん…

神崎が帰っちゃったらいちごミルクの飴食べれないし…。けど意地悪されるのもなんか嫌だし…




モヤモヤ悩んでいると






「ははっ食べ物でつられんなよ 笑」




ガキかっ!と言って大笑いしてる神崎。
からかわれて悔しいけど…




「だって…それ私の大好「..知ってる。だからもってんだよ。」




被せられた言葉。





…なんで私の大好物持ってるの?
いつ、この飴が好きだって知ったのかも謎。






「いつも見てればわかるっつーの。
友達にこの飴もらったとき、幸せそうな顔してっから…っ。」





いつも見てる…?私を?





「いつも、?」




「えっ…あ、いや。たまたまだよ!常に見てるわけじゃ…//」






耳まで真っ赤…。
いつも見てる意地悪な顔じゃない。
少しばつの悪そうな照れた顔...






神崎の赤くなった顔をみてドキンと胸が高鳴った。





神崎ってこんな顔もするんだ…。
不覚にもときめいてしまった。




「あ、あんま見てんじゃねーよ!バカっ!
残ってんだろ、プリント。貸せ。お前だけじゃいつまで経っても終わらねえよ」





「あ、ありがと。」