「あら〜、優しいところあるじゃない、あいつ。
優衣が濡れないように嘘ついてまで貸してくれたんだね。
....それで風邪って所が、神崎らしいけど 笑」
あたしに傘貸したから....
もしかして、帰る時に意地悪言ったのは、傘ないことを気づかせないで早く私を帰らせる為、?
憎まれ口叩くし、意地悪だけど
少しは優しい所もあるんだな
神崎がモテるのが分かったような気がした。
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午前で授業が終わり、帰るために廊下を歩く。
「あ!植竹!お前神崎とよく話してたよな?」
神崎のクラスの担任が話しかけてきた。
「え、そんな話してる訳では…
けど、どうしたんですか?」
「あいつ、風邪で今日休みなんだけど、小テストで使うプリントを届けてほしいんだよ。頼めないか?」
なんで、私?クラスの子に頼めばいいのに…。
「私がですか…?.....わかりました。」
私も神崎にカーディガンと傘返そうと思っていたからプリントくらい、いいよね。
先生からプリントを預かり、神崎の家の地図をもらって校門をでる。
恵美ちゃんに神崎の家にプリントを届けに行くと言ったらキャー!と悲鳴をあげてとても興奮した様子で「明日、どうだったか聞かせてね!」と言い帰っていった。