「小野に渡してきた…ってお前それっ///!」



またもや赤くなる神崎。
…何?



目線は私の胸元…。




あっ!!!!!





「み、見た?」






「誰が見るかよ、…そんな色気のねぇピンクの下着。」




バリバリ見てるじゃん!最悪っ!!
見られた…。






まぁ、濡れた私が悪いんだけどさ…?



それとこれとは話が別じゃない?!






「ほらこれ着ろよ。んで、傘さして帰れ。」




私の元に飛んできた神崎のカーディガンと、差し出された折りたたみ傘。





「あ、ありがと。けど、神崎濡れるよ?」




神崎のカーディガンを着る。
わ、ブカブカだ…。
憎まれ口の多い神崎とは裏腹にカーディガンは爽やかなシトラスの香りがする…。



な、なんか、、恥ずかしくなってきた。




…神崎にギュッてされてるみたいで…///



ぼーっとしていると植竹?と名前を呼ばれる。





「俺、家まですぐだし。傘、もう一本持ってるから。それに雨に濡れて化粧落ちたら今よりブスになるぞ。さして帰れよ」






「ブスってひどい。一言多い!

…けど、お言葉に甘えて傘借りるね。プリントまとめるの、手伝ってくれてありがとう」







「別に、暇だったから。
…じゃあな、ピンクの下着の優衣ちゃん 笑」








前 言 撤 回 !!





「バカっさいてー!」





借りた傘をさして走って帰る。
手伝ってくれて、いつもと違う表情見て、少しは優しい人だと思ったのに、


とんだ変態野郎だった!



神崎のバカっ!




辛口王子だし変態だし優しいのか意地悪なのかわからない。




むかつく気持ちが強いけれど
初めて見た意地悪な顔以外の表情に少しドキっとしたのはここだけの話。