シャワーで汗を流し、さっぱりした所で服を着る。

この診療所には、いつ急患が駆け込んでくるか分からない。

パジャマではなく、常時普段着を着ているのが美奈の常だった。

少し一息つこう。

時計を見ると、午前0時を少し回った辺り。

診療所内のベッドに腰掛け、ゆっくりと横になる。

深く息を吐き、軽く目を閉じる。

夜とはいえ、窓から見える歌舞伎町のネオン。

この街は眠らない。

ずっと煌びやかに光り輝いている。

遠くから、救急車のサイレンの音。

人々の喧騒。