「倉本、巽」

クリスは二人に声をかける。

「ここまでだ…奴には正論は通用しない。罪の概念がないんだからな」

己の行動に対して責任が取れない、行動のコントロールができない。

奔放な子供が、残酷さを抱いたまま大人になったようなものだ。

そんな子供は、分別のある者が叱りつけてやらなければならない。

時にはキツイお仕置きも必要だ。

「何故悪いのか、悪い事をしたらどうなるのか…教える必要があるという事か」

「ほぅ…」

倉本の言葉に、古賀はニヤリと笑った。

「俺をしょっ引くってか…面白ぇ…やってみろ」