と。

「どうした」

突然車の流れが滞り始めた事で、古賀は運転手の組員に訊ねる。

「わかりません、何か急に、渋滞し始めたみたいで…」

「あぁ?」

訝しげな顔をする古賀。

この時期、高速道路が渋滞するとは。

事故か、それとも工事でもしているのか。

腕組みして前方を覗き込む古賀。

その目に。

「!」

赤色灯が回転するのが映った。

数百メートル先に、複数のパトカーが停車して検問を張っている。