警察への牽制の為だけに、無関係の環にまでここまでの所業をやってのける仁道會。

「あれだ…あれが仁道會の組長、古賀 磯継だ」

倉本が事務所の壁に掛けられていた、額縁の中の写真の男を指差す。

その写真を見て。

「あの男…!」

美奈が小さく声を上げた。