既に手入れなど長年施されず、雑草だらけとなった廃村の中を歩く倉本と美奈。

足場は悪く、石に躓いて転びそうになる美奈を、倉本が支える。

「大丈夫か。足元が悪い、気をつけろ」

「ええ…ごめんなさい」

体勢を立て直しながら詫びる美奈の目に。

「っ!」

何か動く人影が映った。

「誰かいる!」

「!」

美奈の声で、倉本もショットガンを構えて振り向く。