「……」

次に目を覚ますと、美奈は車の後部座席に横たわっていた。

「少しは休めたか」

運転席で倉本が声をかける。

美奈は倉本の運転するフェアレディZ280に乗せられていた。

彼の車に追従するように、巽のGSX1100S KATANA、クリスの乗る軽機動装甲車も走っている。

「どこに向かっているの…?」

「東京の郊外だ」

ルームミラー越しに美奈を見ながら倉本は言った。