何とか3階から2階のベランダへ。

長く深い溜息をつく。

震えが止まらない。

こんなスタントじみた真似をする羽目になった事を心底呪う。

のんびりしている暇はない。

早く下に降りなければ。

中毒者達が追い付いてくるかもしれない。

勇気を振り絞り、もう一度同じ要領でベランダ沿いに下の階へ。

ここは2階。

あと一回だ。

もう一回下に降りれば、後は簡単に地上に降りられる。

もう少しの我慢だ。

気を引き締め、美奈はベランダの手摺りを摑む。