「!!!!!!!!」

指が、何かに触れた事に驚いて、慌てて手を引っ込める。

今の感触は何?

手…誰か他人の手の感触だった。

この部屋、誰かいる?

背筋を悪寒が走り、後ずさる美奈。

その背中に、どすん、と。

何かにぶつかる感触。

咄嗟に振り向くと。

「にくぅ」

目を剥いてこちらを凝視する、血走った眼球が闇の中に浮かび上がる。