何ともいい難い詩だ。
いや、手紙なのか?
いつからここに?
いったい誰が?
差出人は書かれていない。
だれ宛かも。

ただの走り書きか?

胸の鼓動が抑えきれない。

まるで亡霊を見た時の様に、背中にひんやりとした感覚を覚えた。

拭いきれない不安がどんどん押し寄せてくるかの如く、心臓が鼓動を打っている。

この日記を知っているのは、もちろんミューと僕だけだが・・・これは間違いなく、ミューの字ではない。

いったい誰の字だ?
今でも待っている?

まさかな・・・。
僕は小さく身震いをして、その手紙をもう一度見直し、そっと日記にはさんでから、カバンの中に突っ込んだ。

胸騒ぎを抱えたまま、僕はその日を何事もなかったかのように静かに終える準備に取りかかったのだった。

この先、いったい何が待ち構えてるなんて、考えもなしに―。