一人であの場所にかえる。

スクールバックのキーホルダーの

かちゃかちゃ

という音と、

靴音だけが、私の耳に届く。


小鳥の鳴き声も聞こえなくなった場所に

「おかえりなさいませ、お嬢様」

もうひとりの私がはじまる。