この世界は神が作った。
なんのためにかは知らん。
そうこうしているうちに神の手に余る様になった。
だから神は一つの国に1人ずつ《護人》を置いた。
まぁお目付役だな。
何かあると国の偉いやつが護人を頼る。
まぁ普通の人間がやってるから日常生活に支障がないよう。
護人を知るのは国の偉いやつ数名だ。
『まぁそういう事で
次はあんたの番みたいよ。』
はい?
『なんで?嫌だし。無理だし。意味わかんない。』
なんとも言えない言葉ばかりが出てくる。
『俺選んだわけじゃねーし。
神が選んだんだってよ。』
『あったこともないのに。』
『俺もねーし。』
そ、そんなんで!
なに新たな悪い勧誘⁉︎
『選ぶ権利はない。』
『意味わかんない…』
なんなのよ。
あたしは寝ようと…
そうだ。寝たんだ。
これ!夢なんだ!
『まぁ今いきなり信じろって言われてもわかんないと思う。徐々に生活が変わってく。
そして今までにない力が備わる。
『力?』
『まぁわかってくるさ。
んで、まぁ、なんだ。結構使える力なんだけど、
悪い事に使うと死ぬから。』
はい⁉︎
え?死ぬから?
そんなほいっと言える単語だっけ
『何代か前それで交代になったから気をつけて。』
交代…
『それっていつ辞めれるの。』
年取ったら引退みたいな感じ?
『死んだ時。』
なにそれ。
え?
あれ?
あたしの無言の視線に気付いたか、笑いながら話が続いた。
『んだよー。まさか50代でねー』
50過ぎてたのか。
気持ちが若いのか、その力のためなのか、あたしにはわからなかった。
誰かが死んだというのに触れた事もなかったから、なんとも言えなかった。
『別にこの役目の人が短命とかじゃないと思うから、まぁ心配しないで、頑張って。』
おじさんはにっこりと笑うとあたしの頭を撫でた。
『あぁそろそろ行かないと。』
『え?もう』
『やってくうちにわかってくるから。
と!大事な事忘れてた。
お前さんの護人としての名前決めないと。』
名前?
『これは前の護人に付けて貰うのがならわしらしくてね。俺なんて友達のさとうに似てるな。で付けられたんだよ。』
ちょっぴり不満そうな顔をした。
何十年とやってきたのにそんなに気に入ってなかったのか。
そんなの付けられたらやだなぁ。

