そのあと、泣くのをこらえながら、なっちゃんが、話してくれたのは、なっちゃんを苦しめるイジメの話だった。


さっきみたいなイジメは今日だけじゃないこと。
原因は、イジメの中心の子が好きな人がなっちゃんに告白したからということ。
クラスの男子はイジメに気付いてないということ。
クラスの女子も、誰も助けてくれなかったこと。


「…なっちゃん、辛かったよね。

でもこれからは、うちらがついてるから。」

「うん、ありがとう。

2人に話せてすっきりした。


…あのさ、空ちゃん、吉川さん…私の友達でいてくれる…?」


「もぅ、なっちゃん!当たり前じゃん!!」


「あのさー、その吉川さんって呼び方やめてよ
莉絵でいいよ。友達なんだから。」



「2人ともありがとう。
じゃぁ、莉絵ってよぶね。
私のことも、好きによんでいいよ」


「じゃぁ…うちもなっちゃん、ってよぶ。」



「ちょっとまってよー!!
私もまだなっちゃんに呼び捨てで呼ばれてないのに!!
莉絵だけ呼びすてなんてずるい!!

なっちゃん、私も空でいいよ!」


「うん、空、ありがとう」