「…っ!!ちくしょうっ!!」 船が急激に傾いたせいで、部屋の家具がうごいて、ドアがひらかない。 誰か助けが来るのを待つか…なんて、冷静に考えていたが。 「つめたっ」 海水がもう入ってきた、 足元がぬれてきて。 あぁ、死ぬのか。 なぜかやけに冷静だった。 最期に、空の声がききてぇ…。そう思って俺はポケットにあった携帯をとりだした。