俺が屋上に入ると、この前とは違って、空は屋上の柵に手をついて、校庭をながめていた。 俺が屋上に入ってきたことには気づいていないようで。 声がかけられなかった。 空がきれいで。 …愛しくて。 はじめてだった。 こんなにも、誰かのことを愛しいと思うのは。