足りないものを補える場所…。


「ということは、全員がみんな心の声を聞くことが出来るということですか?」
「そういう訳では無い。確かにみんな心の声を聞くことは出来るが、その心の声を聞くのに優れてるのは君と私だけだ。」
情輝様は煙管を燻らせながら言った。
「え、何でですか?」
「【優しさ】は、その人のためにしようとすることだろう?だがそれはその人のことを理解しなければできない。だから、少しでも理解出来るよう、心の声が聞こえるようになるんだ。」
「へぇー……」
自分のこの能力に長年疑問を抱いていたから、理由がわかって凄いすっきりした!けど、何か忘れてるような…。
そんなことを考えていると、情輝様が煙管から口を離して、
「……疑問は…解決したかね?」
と面倒くさそうに言った。
「は、はい!」
「それでは、この本を片付けてくれ。」
「はいっ!…ってえっ?!まだ10分ぐらいしかたってませんけどもう読み終わったんですか?!」
僕はもの凄く驚いた。しかも、僕の質問に答えてもいたのに…。