ジィィィィィ…。さっきのことを言ってから情輝様にじっと見つめられている。大きな虹色の瞳…。
「あの、えっと…?」
僕は心配になって声をだした。なんか、変なこと言ったのかな?
戸惑っていると、情輝様が口を開いた。
「君は…優しすぎると、怒られたことはないかね?」
「え、…あ、あります。」
戸惑いつつ頷く。
「もっと前に踏み出さないと、勇気を出して。と、言われたことはないかね?」
ふぅ…。情輝様が煙管を口から離して息を吐きながら言った。
「あり…ます…。な、なんで分かるんですか?!」
「つまり、君は【優しさ】が多く、【勇気】が少ないのだよ。」
僕の質問には答えず、情輝様は結果論を言った。褒められているような、貶されているような…。複雑だ…。

「そ、それが僕の質問にどう繋がるんですか?」
僕は本題に戻ろうと、また質問した。