足りないものを補える場所…。


大体の片付けが終わったのは夜の11時だった。引越してきてそうそうにこんなことをやらされるとは…まあ、自分の荷物は揃えなきゃとは思ってたけどさ、部屋も1から掃除するとは…。

まず、一段落ついたので、怒音さんが置いていってくれたサンドイッチを食べようと思う。扉の外においてくれたみたいだから取りに行く。

スゥと扉が開き、廊下にでる。壁には一定の場所に洋燈があった。アンティークのようで、凝った装飾がとても綺麗だ。内側から発せられるオレンジ色の光は、さらに美しさも表現していた。真っ赤な絨毯にもその光が届き、廊下を淡く輝かせていた。
お昼は、キラキラとステンドグラスから太陽の光が差し込むような明るい感じのお城も僕は好きだけれど、夜の幻想的な引力のような魅力のお城も僕は好きになった。心が凄く引き寄せられて、魅入ってしまう。まるでそこに縫い付けられているように。