情輝様と初めて対面した(その時は情輝様とは思っていなかったけど)あの階段を通り、上へと上がっていく。
そして、なんとエレベーターに乗った!あれ?このエレベーター大理石でできてない?ねぇ?ボタンは大理石の上に硝子があって、金色の淵が!!やばいよここ!しかも五階まで上がった!ていうか、この城七階まであるの…?ビックリするよりも、圧倒されてしまって、言葉がでずに口をポカンと開けてしまった。開いた口が塞がらないとは、このことだ。うん。

チーン♪と軽やかな音がして、五階に着く。真っ赤な絨毯の上を歩くんだけど、フカフカしすぎて足がもたついてしまう。
歩きにくっ!真っ赤な絨毯には、金色で細かな刺繍がされていた。細部までみると、ほんとにこの家…いや、このお城は凄い。

なんでこんなお城に僕を招待、もとい執事にしようと思ってくれたんだろう。僕なんかただの凡人で今にも貯金が底をつきそうなほどの貧乏人なのに…。