「あっ、すいません。説明が不足しましたね。訂正させていただくと、心癒 情輝 【しんい せいか】様にお仕えする、執事の怒音と申します。今日は優輝さんに用事があり、お電話をさせていただきました。」
「は、はあ…?」
ますます僕は意味が分からなくなった。
執事?この時代に?どこの漫画なんだ…
そう思っていると、キーン…!!と頭が痛くなった。
〈ちっ、信じてねーな、コイツ、っていうかなんで俺がこんな役目を受けなきゃいけねーんだか、〉
そんな[声]が聞こえた。これは、僕だけに聞こえる、いわゆる[心の声]だ。
「あ、あのぉ…」
もしかして、僕のせいで怒ってる?
「いや、すいません。優輝さん、困っていませんか?今、貯金が底をついて、ご近所さんともうまくいかず…」
さっきのが、嘘のように丁寧に言った。だけど、僕が驚いたのは、それよりも両親の貯金が 底をついていて、ご近所さんとの付き合いもうまくいっていないことを知っていた事だ。


