そして、着いた豪邸を目の前にすると、怒音さんが待ち構えていた。
「2時30分…ちょうどですね。では、お入りください、皆さんお待ちですよ。」
さっとお辞儀をして、僕の荷物を持ってくれた。僕はこうもり傘を急いでたたんで、お礼を言った。
「あ、ありがとうございます。」
そう言うと、怒音さんはニッコリと笑った。

中に入ると、2人の執事服を来た人とメイドの格好をした人がいた。
「「「ようこそ。蒼薔薇屋敷へ」」」
3人は同時にそう言って頭を下げた。
「こ、こちらこそ招待してくださってありがとうございます。」
僕は慌てて自分も頭を下げた。

「さて、自己紹介をさせて頂いてもよろしいでしょうか?優輝さん。」
「あっ、はい。よろしくおねがいします」