和哉side


はぁ〜。


春に会いたい。
連絡先を交換して以来春には会えていたい。
次の日にお礼のメールが来ただけだ。
お礼のメールなんていらないんだよ!
客扱いは腹が立つ。


はぁ〜。


「コンコン」


ノックと共に扉が開く。


「社長。ちゃんとお仕事して下さい。」

桂木からの仕事の催促。

「はぁ?してるだろぉが!一週間もここに缶詰めだぞ?一週間も!」


あれから一週間家にも帰らせてもらえない。
たしかに社長室の隣にはシャワーもベットもある。
だがそうじゃないんだ。
家に帰りたいわけではない。
春に会いたいんだ。


「はぁ〜。社長、なぜ一週間もここに缶詰めになったと思います?社長が仕事もせずにボーっとしてたからでは?」


...........
た、たしかに。
反論できない。


「社長のおかげで私も会社に缶詰めです。妻が家で待っているので早く仕事終わらせて下さいね?これ、追加分です」


ドカッ。

追加分の書類を置いて出て行く桂木。


はぁ〜。

たしかに桂木も家に帰っていない。
俺のせいだな。
普段なら2日以上かかる量か.....

よし!!

やってやろうじゃないか!
今日中に終わらせてやる。
桂木には今日帰ってもらう。
俺は春に会いに行くぞ。


和哉side 終わり