びっくりして目を開けると、目の前に大好きな人がいた。

「……はると先輩?」

先輩の顔は真っ白だった。

何かあったのかな?

手をのばそうとしたが、体が動かない。

それだけじゃなくて、最低の気持ち悪さが一気に襲ってきた。

「う……」

「ゆかりさん! 大丈夫ですか?」

大丈夫じゃない。全然。

でも、心配かけるわけには。

「大丈夫、です」

先輩は、見たことないほど悲しい顔をした。

「そんなわけ……ないですよね」