帰る支度をしていると、彼方から声がかかった。

「波瑠加ー!帰るぜー?」

「あ、うん…」

私はそのまま彼方についていった。

帰り道、なぜかさっきの男の人が気になってしょうがない。

横で一緒に歩いている彼方がなんか言っているようだけど、全然耳に入らない。

「波瑠加ー?…お前どうしたんだよ。成績わるかったとかー?」

ぼーっとしている私に気づいたのか、彼方が話しかけてきた。

「えっ…?せ、成績?別に普通だったよ…」

「じゃあなんだよ。」

彼方には昔からなんでも話してたから、今回のことも彼方に全部話した。