啓太が 病室に入ってきた。


私の顔は、涙と鼻水でぐしゃぐしゃ。
こんな、顔見られたくない。




「彩・・・・。」


啓太、そんな顔で見ないで。
もっと、涙がでるじゃない。



そう 思った瞬間 目の前が暗くなった。

啓太が、私を抱きしめたんだ。

「啓太・・・・?」

「彩、もう一人で抱え込むな。
俺がいる。 彩、俺 お前のことが

好「ダメッ!!!」

「彩・・・・?」


「啓太。その言葉は 言わないで。

あなたには、これから 素晴らしい人とたくさん出会う。
だから、私なんかに使わないで。

ごめんね。」



「彩!お前の他に いいやつなんていねぇよ!
お前が、俺の運命の人だ!」


「ありがと。
でも、私には 運命の人じゃない。
あなたと、結ばれたとしても
両方とも、かなしくなるだけだよ。

だから・・だからね。」


やばい、涙がでそう。



「お前は、俺のことが好き。
俺も、お前のことが好き。
それで、いいじゃないか。」


「私は、啓太のことなんか・・・・
す・・・好きじゃない!」


「そんな、顔で言われても
説得力ないんですけど。



彩、好きだよ。」



そういって、私を抱きしめた。





啓太の、腕の中はとっても暖かかった。




神様、こんな 私に 二つのワガママ聞き入れてくれる?






バスケがしたい。

あと、



啓太と、一緒にいたい。








「啓太、私も 好きだよ。」