少し息を切らして公園についた私は目に付いたベンチに腰を下ろした。
時計は七時少し前を指していた。
一人でボーッと空を見上げていると、
ふと視界が真っ暗になった。
思わず悲鳴をあげた私に驚いたのか、
『ばかばかばかばか、俺だよ俺(笑)』
と小馬鹿にしたような声が聞こえた。
振り返ると後ろで落合先輩がクスクスと笑っていた。
『突然あんなことされたら驚くじゃん!』
と私が怒ると
『ごめんね、驚かしたらどうなるかなって(笑)』
『はぁー。どうにもならないわよ!』
『いや、可愛かったよ。』
さっきまで笑っていた落合先輩が突然優しく微笑んでいうもんだから、
不覚にも照れてしまった。
それが恥ずかしくて、私は少し強めに
『そういうことは彼女にしか言っちゃダメだよ。』
そういうと、
『彼女?あー、別れたよ、少し前に。』
思いもしない返答に固まってしまった。
『え?別れちゃったの?』
『いやー、なんか、ね。聞いても引かない?』
『うん、引かないよ。』
『俺ね、いろいろ悪いことしたの。浮気とか。』
そう聞いたとき少し驚いた。
落合先輩は浮気するような人には見えなかったから。
『そっかぁ。で?他にはなにがあったの?私で良かったら聞くよ。』
ただ知りたいからとか、そういうんじゃなかった。
ただ単純に聞いてあげたい。そう思った。
『ありがとう。湊さんに話して良かった。じゃあ、聞いてもらえるかな…?』
『うん。』
それから、時間が来るまで落合先輩の今までのことを聞いた。
浮気、彼女の裏切り、自分の裏切り、
いろいろ話してくれた。
時に顔を歪ませながらもまるで何かの栓が外れたかのように話してくれた。
『これでとりあえず大体は話したかなー。ごめんね?長々話しちゃって』
最後は優しく笑ってそういった落合先輩をみて、
『私には落合先輩の気持ち全部はわからない。でも、辛かったんだよね?苦しかったんだよね?もう我慢しなくてもいいよ。落合先輩は落合先輩のままでいいよ。』
私がそう言うと、落合先輩はすごく優しい笑顔で
『本当にありがとう。湊さんが居てくれてよかった。湊さんに話して良かったよ。』
そういった。
帰り、落合先輩はわざわざ私の家の方まで送ってくれた。
『ここで大丈夫だよ。送ってくれてありがとう。』
『送るのは当然だよ、湊さんは可愛い女の子だからね。』
笑ってそういう落合先輩が私にはかっこよく見えて仕方がなかった。
『じゃあ、行くね。またね、落合先輩。』
そういうと、落合先輩は何故かどこか寂しそうな表情で、
『うん、聞いてくれてありがとうね、またね』
そういった。
私は落合先輩の寂しそうな顔が好きじゃなかった。
笑っていてほしい。
そう思ったらなんだか、無性にムズがゆくなってきて…。
『え?』
私は落合先輩を抱きしめていた。
『え?どうしたの?湊さん?』
少し赤くなりながらそういう落合先輩の声で正気に戻った私は、
『ご、ごめん…』
それだけ言って家の中に入った。
その時私は知らなかった。
私が家の中に入ったあと
落合先輩が『どうしよう…あんなことされたら…』そうつぶやいていた事を。
時計は七時少し前を指していた。
一人でボーッと空を見上げていると、
ふと視界が真っ暗になった。
思わず悲鳴をあげた私に驚いたのか、
『ばかばかばかばか、俺だよ俺(笑)』
と小馬鹿にしたような声が聞こえた。
振り返ると後ろで落合先輩がクスクスと笑っていた。
『突然あんなことされたら驚くじゃん!』
と私が怒ると
『ごめんね、驚かしたらどうなるかなって(笑)』
『はぁー。どうにもならないわよ!』
『いや、可愛かったよ。』
さっきまで笑っていた落合先輩が突然優しく微笑んでいうもんだから、
不覚にも照れてしまった。
それが恥ずかしくて、私は少し強めに
『そういうことは彼女にしか言っちゃダメだよ。』
そういうと、
『彼女?あー、別れたよ、少し前に。』
思いもしない返答に固まってしまった。
『え?別れちゃったの?』
『いやー、なんか、ね。聞いても引かない?』
『うん、引かないよ。』
『俺ね、いろいろ悪いことしたの。浮気とか。』
そう聞いたとき少し驚いた。
落合先輩は浮気するような人には見えなかったから。
『そっかぁ。で?他にはなにがあったの?私で良かったら聞くよ。』
ただ知りたいからとか、そういうんじゃなかった。
ただ単純に聞いてあげたい。そう思った。
『ありがとう。湊さんに話して良かった。じゃあ、聞いてもらえるかな…?』
『うん。』
それから、時間が来るまで落合先輩の今までのことを聞いた。
浮気、彼女の裏切り、自分の裏切り、
いろいろ話してくれた。
時に顔を歪ませながらもまるで何かの栓が外れたかのように話してくれた。
『これでとりあえず大体は話したかなー。ごめんね?長々話しちゃって』
最後は優しく笑ってそういった落合先輩をみて、
『私には落合先輩の気持ち全部はわからない。でも、辛かったんだよね?苦しかったんだよね?もう我慢しなくてもいいよ。落合先輩は落合先輩のままでいいよ。』
私がそう言うと、落合先輩はすごく優しい笑顔で
『本当にありがとう。湊さんが居てくれてよかった。湊さんに話して良かったよ。』
そういった。
帰り、落合先輩はわざわざ私の家の方まで送ってくれた。
『ここで大丈夫だよ。送ってくれてありがとう。』
『送るのは当然だよ、湊さんは可愛い女の子だからね。』
笑ってそういう落合先輩が私にはかっこよく見えて仕方がなかった。
『じゃあ、行くね。またね、落合先輩。』
そういうと、落合先輩は何故かどこか寂しそうな表情で、
『うん、聞いてくれてありがとうね、またね』
そういった。
私は落合先輩の寂しそうな顔が好きじゃなかった。
笑っていてほしい。
そう思ったらなんだか、無性にムズがゆくなってきて…。
『え?』
私は落合先輩を抱きしめていた。
『え?どうしたの?湊さん?』
少し赤くなりながらそういう落合先輩の声で正気に戻った私は、
『ご、ごめん…』
それだけ言って家の中に入った。
その時私は知らなかった。
私が家の中に入ったあと
落合先輩が『どうしよう…あんなことされたら…』そうつぶやいていた事を。