黒い髪がペールグリーンの枕の上を泳ぐ。
折々むずがるように緑に顔をすり寄せる。
べろりとまくれた白い布団はそのままに。
キャミソールだけの肩はさすがに寒そう。
もそもそとこちらに動く姿は芋虫みたい。


なのになんでだ、このやろう。可愛いぞ。


布団をかけ直すその動作のまま腕で囲む。
ぐしゃぐしゃになっている黒髪を撫でる。
起きたらご飯をつくらなきゃいけないな。
だし巻き玉子がリクエストされてたよな。
まずこいつのうちに無事な卵はあるのか。
まあいい、なかったら一緒にスーパーだ。
髪の毛も寝癖直しに櫛でとかさなきゃな。
ったく、そのくらい自分でやってほしい。
可愛いからって甘やかす自分もアレだが。


まあ、いい。寝よう。まだ堪能したいし。