私は力を振り絞って、電話まではった。

匍匐前進のみたいに、床をはった。

電話に手を伸ばした。

何番だっけ。

119? 110?

どっちでもいいや。

とにかく、助けて。

「助けて……助けて…ください……」

もう無理。

受話器から手が滑り落ちた。