「皐月さん・・私ね、こういうのって・・・信じないんだけど・・・」
「はい。私もどっちかと言うと先生と同じタイプなので。」

「そう・・・・」

「私の知り合いがね、お寺の住職をやってるの」
「その人、私の幼馴染なんだけどね、
よく彼から聞かされてたんだわー」

「え?」

「霊を見たって・・・」

「本当ですか!」

「うん・・・ それに・・ 声を聞いたこともあるって・・・」

「うわ・・・」

「よくわかんないけど、 彼を紹介しようか? お札とかもらえるかもしれないわよ」
「あ、 お願いします!」

「じゃぁ、学校が終ったら・・連れて行くわ」

皐月は 先生の言葉に 安心して、 又深い眠りに付いた。

「皐月さん、 起きて、そろそろ行くわよ」
おなかをポンポンッと叩かれ、 皐月は目を覚ます。
とても 心地よく眠れ、 爽やかな気持ちだった。

「あー 良く寝た。 先生っ この部屋って なんか気持ちいいですね」
「そう?」
「うん、 なんか パァーッと明るくてぇ・・ 」

そう言いかけて、水中の暗さを皐月は思い出して、ゾクッと首筋をすくませた。

「フフ、 幼馴染の彼にもね、 良く言われたわ・・・」
「え?」

「おまえは俺の太陽だっ て・・・ あははは」
「やだー 先生とその人ってぇ・・そういう関係なんですかぁ?」

「やだ、違うわよ! フフフ・・・あのね、そうじゃなくって・・
私って なんか太陽みたいに場が明るくなるらしいの。」
「なんですかそれは・・・」

「フフフフ・・彼はね、 私と居たら 霊が飛んで逃げるからずっと私と居たいって
よく、そう言ってたわ・・・ 私は魔除けかっ!て、よく怒ったものよ。」

「あー なる・・・・ 私もなんだか、わかる気がします。」

二人は友達のように微笑みながら保健室を出た。