あいつとわたし



散々泣きはらし、できる限りの顔面の応急処置をとっていつもより化粧を濃く仕上げ会社に出勤した。




動いてないとどうにかなってしまいそうだったから。





いつもより1時間ほど早く出社した私を見るなり


「おはよう安西。今日は早いんだな。
これ頼む。」



と課長は仕事を押し付けてくる。



私はこれが嫌でいつも遅刻ギリに出勤してたのだ。


でも、今はこっちの方がいい。



「はい。わかりました。」




私がすんなり了解したのが驚きだったのか一瞬目を見開いてから私に仕事を持ってきた。




そらそうだろう。

いつもなら散々文句言った挙句やっと了解してとりかかるのだから。




今は忙しい方がいい。





私はその日からフルスロットルで働き出した。