失いたくないから愛せない


俺は、1人で校門を出た。



深いため息が漏れる…。





"加奈子ちゃん"



呼び名が変わっていた。



しかも、2人で帰ることになりやがった。



あいつら、付き合うのか?



加奈子は告白を受け入れたのか?





あいつが…





あんなやつと…?




恵が言っていたことが本当ならば、加奈子は遊んで捨てられる?


クソーッ!

俺は頭をかきむしり、地団駄を踏んだ。



そして、大きく首を振った。



いやでも、まだ本当に2人が付き合うのかは分からない!



信じたくない気持ちが勝った。



微かな希望を胸に、重い足をゆっくりと動かして、帰宅した。