失いたくないから愛せない


「てか、なんかごめんね」

「何が?」

「元カノのこと…」

「真波?別に気にすんな。もう別れたんだし」

真波のことをあっさり言い放つ俺に恵が息を吐いた。

「ねー廣祐。廣祐がずーっと想ってる子って、どんな子?」

「…なんだよ。いきなり」

恵の突然の質問に、俺は息を呑んだ。

「真波と別れたのもその子のことが好きだからでしょ?」


恵の言葉に加奈子の顔が浮かぶ。

「同じ学校の子?それとも別の?あたしの知ってる子?」

「ひみつ」

「ケチ。てか、その子は廣祐の気持ち知ってんの?何か発展あった?」

「真波と別れたばっかだからなんもねーよ」




そうだよ。なんもねーよ。


笑っているけど、なんかすげ悲しくなってきた…。