「あ、小林いる?」
居ても立ってもおらず、1組の教室に顔を出した。
「キャー!2組の安藤くんじゃん!」
「うそー!うちに(1組)来るなんてめずらしいね!」
「やっぱかっこいいね!」
1組の女子達が俺にも聞こえる音量で騒いでいる。
そんな女子達に聞いた俺がバカだった。
全然、俺の話聞いてねぇ…
俺は、ため息をついて、1組を後にした。
教室に居ないのなら、どこにいる?
考えながら歩いていると、速歩きになり、いつの間にか走っていた。
小林なんかに絶対渡したくねぇ!
どこにいる?加奈子!!
俺は、必死に2人の姿を探し回った。