失いたくないから愛せない


なんてことは、もちろん言えずに…

私は、精一杯の声を出した。


「どうしたの?小林くん」

小林くんが私の声にようやく、掴んでいた私の手首を離した。


「ごめん。やっぱ今日はやめとく。川瀬さん本当にごめんね」

小林くんは頭を下げて、1組の教室に戻って行った。


私にはわけが分からない。


呆然としていると、廣祐が私の頭を軽く叩いてきた。